仔猫

それは、私が31歳(だったかな?)の頃。世間様は軽やかなクリマスイブの晩でした。3交代勤務の仕事に就いていた都合で、休日前日が忘年会と来たもんだ!思いっきり酔っぱらって「気を付けて帰んなさいよ」と言われたのに、岐路降車駅3つ前で降車し気が付けば午前3時過ぎ、無人駅のベンチで目が覚めました。傍らに仔猫が4匹居ました。上体を起こそうとすると、子猫は、「ミャーミャー」と鳴きます。ただ、温もりを求めて鳴くのです。

仔猫

傍らの仔猫を抱いて見上げたその夜の星空は、とても、とても綺麗でした。私は翌朝まで仔猫を抱いていました。仔猫が私についてこないよう、始発電車が来る直前に駅前のコンビニで猫缶を買って与えました。そして、仔猫が餌を食べている隙に電車に乗り込みました。動き出した車内では、拾えない後ろめたさと、出来る精いっぱいを拳に握りしめました。

今でも、近所で猫を見かけると、つい、目で追いかけてしまいます。そして、あの時の仔猫を想うのです。

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