USB-DACをPS AUDIO Nuwave DSDからNmode X-DP7へ更新しました。今回は試聴無しでの購入です。だって、私の住む大阪ではNmodeのアンプとDACの両方を取り扱う店舗はありませんし、試聴機を貸出してくれる店舗なんかも知りませんもん。
Nmode X-DP7
Nmode X-DP7は2017年に発売されたX-DP10から、ヘッドフォンアンプとD/Dコンバーター機能を省略した製品です。X-DP7はX-DP10より10万円ほど安いですが、DAC単体としての性能はX-DP10と同等以上らしいのです。公式ページにも「X-DP10の性能を継承。ヘッドフォンアンプを排除しDACに特化。高SN比を実現」とあります。しかし、1年間という短期間で、フラッグシップを引き摺り下ろす製品をポンポンと出してくるって、どうなの?と思ってしまいます。そんなリリックさんの不器用な商売は、某掲示板で盛大に叩かれています(今は打開策を打って鎮静化した様子)。お暇がある方は過去ログを読んでみてください。明日は我が身かもしれませんが、面白いですよ。あーでも、私、こんな尖がった製品出してくれる会社大好きですわ。やらかしてもいいから「潰れないで製品出し続けてね」と切に願っています。
Nmode X-DP7が届くと条件反射的にセッティングを始めてしまい、単体で写真を撮るのをすっかり忘れていました。ブロガーとして失格ですね。「でも、私、人間として失格しているから仕方がないのよね」と独り言を言いながら、あっという間に設置が完了しました。本機購入前に使わなくなったAV機器を処分していたので、配線がとっても楽チンでした。
Nmode X-DP7の目玉は、高音質音楽プレイヤーソフト「JPAY」に最適化されたドライバが用意されている事。そして、インターフェイス社が提唱する新しいUSBオーディオ伝送技術「Bulk Pet(バルク ペット)」に対応している事です。私はJPAYを持っていないので、そちらは諦め、Bulk Petドライバを公式ページからダウンロードし、通常のアイソクロナス転送モードと比較してみました。
製品名 | 発売年 | 購入年 | 定価 | 状態 | 記事執筆日 |
---|---|---|---|---|---|
Nmode X-DP7 | 2018 | 2020 | 264,000 | 使用中 | 2020.12.12 |
Nmode X-DP7の音質
CDプレイヤーは売り飛ばしてしまったので、我が家のオーディオシステムのメインソースは、CDからリッピングされた音楽データとなりました。先ずは、PC内の音源をいつものように音楽ソフトtunebrowserから通常のアイソクロナス転送モードで再生しました。
音出し一発目から既にレベルが違います。Nmode X-DP7は、これまで使っていたPS AUDIO Nuwave DSDとは実売で2倍の価格差があります。価格が2倍になれば音質も2倍にになるかと言えば、フツーはなりません。しかし、今回は「2倍くらい違う」気がします。たぶん旧システムでは、プリメインアンプとDACの相性が悪かったのでしょう。アンプとDACが純正Nmodeの組み合わせだと、双方の短所を埋め長所を伸ばした結果「2倍くらい違う」という極端な感想になりました。
Nmode X-DP7は、兎に角エネルギー感が凄い!です。そして、解像度が一気に上がりました。これまでヘッドホンでしか聴こえなかった細かな音が、スピーカーからもしっかり聴こえてきます。我が家のスピーカー、ウィンアコのハイドンは高解像度系のスピーカーではないので本当にビックリしまた。ただ、この高解像度でエッジの効いたゴリゴリ感は中音量までならプラスに働きますが、大音量になると五月蠅く感じます。私のリスニングルームは狭いですから小~中音量でしか聴きませんが、大音量派の方は気になるかもしれません。
以前のシステムで不満のあった低音の量感不足も解消しました。そもそも、ハイドンだと重低音は出ませんが、出せるであろう低音はしっかり出ていると思います。ハイドン購入時の試聴アンプはもっと高価でしたが、それに負けない量があります。そして、質に関しては、確実に我が家のシステムの勝ちです。好みに寄ると思いますが、Nmode X-DP7とX-PM7 MK2の組み合わせは、あり得ないハイスピードなのです。ドゥオーンといった唸るような、尾を引く低音は出ませんが、適度な重量感を持った速い低音がドッドッと出てきてスッと消えてゆきます。これは、聴いた事がない低音です。
Nmode X-DP7は高音が少し抑えられているバランスですが、X-PM7 MK2と合わせるとそのバランスが整うようです。
ソースをYAMAHA NP-S303からの同軸デジタルに切り替えると、低音が豊かになり全体的に音がまろやかになります。音質ではPCに劣りますが、ファン音が無くなりますから真夜中ではコチラをメインで使っています。
プリメインアンプNmode X-PM7 MK2のエージングには一ヶ月くらいかかったので、今後のエージングでX-DP7がどう変わるのか?が大変楽しみです。もし、変わらなくても現状でも大満足ですけれど。…毎日、ニヤニヤしながら聴いています。皆さんも好きな音の傾向は幾つかあると思いますが、高解像度ハイスピード方向なら、私にとってひとつのゴールに辿り着いた気がします。ここで、違う方向の音に魅力を感じなくなれば「完全なゴール」上りなんですけどね。
デザインに関しては、上の画像通りです。相変わらず酷いです。X-DP7の方がアンプよりランプやボタンが多い分、実物はマシに見えます。→後発のアンプが大失敗なんだわ!
Bulk Pet転送モード
USBの転送モードをアイソクロナスからBulk Petに変更しました。切り替えた途端、音がクリアになり一皮剥けたような印象を持ちます。これ、かなり分かり易く違います。「音のグレードがワンランク上がった」は、言い過ぎだと思うけれど、SPケーブルや電源ケーブルを高価なもの替えたくらいの違いはあります。
Bulk Pet転送モードには下記の4モードがあります。
- モード1(CPU低負荷) ※ノーマルバランス
- モード2(CPU低負荷) 高音重視バランス
- モード3(CPU高負荷) 低音重視バランス
- モード4(CPU高負荷) 低・高音重視バランス
※モードによる音質バランスは聴いた私の勝手な解釈です。
こちらも明確に違いが出ます。X-PM7 MK2にはトーンコントロールが無いので、その代替にも成り得る嬉しい機能です。個人的には滑らかなモード1が一番好きかな?
アップサンプリング機能
Nmode X-DP7はPS AUDIO Nuwave DSDにはなかったアップサンプリング機能搭載です。なかった Nuwave DSDの方が???ですが、X-DP7では、DSDで11.2MHz、PCMで768kHzに対応します(入力レートにより最大値が変わります)。
PCMのアップサンプリングは、滑らかで繊細な気がします。DSDのアップサンプリングは、音が生々しくリアルで、PCMより高音質になります。
Bulk Pet転送モードとアップサンプリングの切り替えで、いろいろな組み合わせの音色が楽しめます。面白いです。
Nmode X-DP7のまとめ
- Nmode X-PM7 MK2との相性バッチリ
- Vienna acoustics Haydn Grand Symphony Editionとの相性もバッチリ
- USB転送は「Bulk Pet転送モード」一択
- アップサンプリング機能は「DSD」一択
- (使ってないけれど)アナログ入力まであり、プリアンプとしても使える
- Nmode X-PM7 MK2と同じリモコンが付いてくる
コメント
祝・Nmode X-DP7ご購入!
ご自宅のシステムとの相性もバッチリのようで、心よりお慶び申し上げます!
イヤァ〜メデタイ!
我が家はAVアンプを中心に、持てるスピーカーを動員して5.2chで鳴らすという(最近先輩から中古のサブウーファーをかっさらってきた。ラインアウトもあるので元々もっているサブウーファーも繋いで部屋の後ろに置きました)脚色しまくってなんぼの環境で、オーヲタとしてちょっと後ろめたい気分でもあるので、素直にぢるんぢるんさんの環境が羨ましいです。
我が家のメインスピーカー SANSUI SP-100iEXは、素直で美麗な音を奏でてくれて、ステレオで聴いても十分に楽しめると思っていますが(スピーカー背面にまで音がぐるっと回っているような奥行き感のある音像になります)、5.2chのドゥ〜ンという音も捨てがたく(こちらは自分を中心に円型にのっぺりとした音像が広がるイメージです。リアにSONYのSS-7220Aを置いてます。贅沢です)、普段聴く分には5.2chですね。アマプラやネトフリで5.1ch作品を視聴すると楽しいですし。
私の先輩はいつもこうのたまいます。完成されたスピーカーの音は完成されすぎていて面白くない!
何を言っているんだこの人は?という発言ですが、自前のオーディオルームにはでっかいJBLを置いているような人ですから、いかに完成された音を聴くかはもう問題じゃなくて、「こんなスピーカーでこんな音がでるの?!ヘェ〜!」という驚きの方を優先しちゃっている感じです。
この先輩の指図の元、私はヤフオク!でスピーカーやスピーカーユニットを落札する日々をおくっております(予算はだいたい送料込みで3K台。なのでエッジは要補修のものも多い)。でこの先輩、届いたスピーカーの音を聴いては「コイツは面白い、面白くない」とのたまい、「もう音を聴いたからいいや」と判断を下されたスピーカーは部品取りに使われるという末路を辿ることになっております(今までにかけた総額はとんでもないことになっています。毎週複数のスピーカーが届かないと落ち着かないんですと。ビョーキですねw)。
で、自分でエンクロージャー(しかも仕様が普通ではない)を組んでは、「狙った音が出た」だとか「コイツは失敗だった」とかのたまう方なのであります(なので床屋なのに電動ソーや電気ドリル、グラインダーなどが転がっています)。
問題はここからで、仕事が暇な時にお店(床屋)に遊びにいくと、1時間でも2時間でも店内のスピーカーを取っ替え引っ替えして鳴らし比べるという遊びに付き合わせて「いただく」という目に遭います。ま、オイシイ珈琲もいただけますし、色んな音や鳴り方も経験させてもらえるので、ヨイのですが。
この先輩の姿を見る度に(マイ電柱持っている人です)、頭のてっぺんまでドップリと沼にはまった成れの果てを見るような気分になるのであります。
なのでぢるんぢるんさんはまだカワイイ。
でも素直に羨ましい…
来秋は本格的な冬の寒さ到来とか。
どうかお体はご自愛下さい。
今回は結果的にDACを更新しましたが、当初はスピーカーの更新を予定していました。ハイドンには中低音の不足と平面的な音像に不満があったからです。
SANSUI SP-100iEXは
>(スピーカー背面にまで音がぐるっと回っているような奥行き感のある音像になります)
なんですね。
…羨ましい。私が欲しいのは、まさにそんな感じのスピーカーなのです。ディナウディオのスピーカーにその理想を求めてみたのですが、45マソクラスでないとハイドンを明らかに上回る事が出来ないようでした。私の試聴した20~30クラスのスピーカーだと「背後にも音像が形成されている」はOKでも、「籠って音抜けが悪い」がNGでした。これだとハイドンはから買い替える意味がありません。
SANSUI SP-100iEXはオーディオ全盛期の超ハイCP機で、今作ったら1本30万円でもおかしくない内容です。ハイドンなんて相手にならないでしょう。
そう思うと、改めてSANSUI SP-100iEXが羨ましいです。
今年はプリメインアンプとDAC、ネットワークプレイヤー、そして4Kテレビを購入して、貯金をほぼ使い果たしてしまいました。そして、3日前、5年間使ったプリンタが壊れてしまいました。互換インク買い足したばかりなのに…。プリンタは就活にも使うので仕方なく購入します。
お金なんて出て行く時は、いっぺんにあっという間ですね。
とかいいながら「次はB&Wのちょんまげスピーカーが欲しいな」などと考えたりもします。…オーディオ沼って、不治の病ですね。
とうとう寒くなるようですね。今冬は暖冬にはならないようですね。ジャイアンさんも、どうかお体はご自愛下さい。